About
ラボと代表(牛島 省・Ushijima Satoru)について
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京都大学・牛島研究室(京都大学学術情報メディアセンターおよび京都大学大学院工学研究科)は、私の定年退職により2024年3月末でクローズされました。大学諸事からようやく解放され、マイペースで好きな研究に没頭できる環境になりましたので、その後を引き継ぎ、研究フリーランス集団として当ラボ(牛島ラボ)を立ち上げました。
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ラボ代表の私は、京都大学にて土木工学の水理学(流体力学の一分野)を学びました。最初に勤めた(一財)電力中央研究所では、高速増殖炉の冷却材の流れ(液体金属ナトリウムの熱流動)を想定した非等温水流の乱流計測実験や、3次元画像処理流速計測法の開発など多くの流体実験に加え、各種の流体計算法を作成する機会を得ました。また、発電所関連の水理計算や温排水による海底砂面洗掘計算など、新しい解法と現場で発生する実現象との比較を行う貴重な経験を積むことができました。
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その後、京都大学に教員として戻り、固体・気体・液体が共存する多相場の解法などを研究しました。計算科学という、より広い研究分野に触れる機会を得られたこと、またスーパーコンピュータを利用する大規模高速計算を行う経験も私のささやかな財産となりました。
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流体が関わるさまざまな現象の計算を行い、OpenGL を使った自作コードで結果を可視化すると、時として感動的な映像に出会うことがあります。これは文字通り、自画自賛の自己満足なのですが、実に面白いのです。希にではありますが、うまく実現象や理論に近いリアルな計算結果が得られたときには、しばらく見入ってしまうことがあります。一連の研究活動は自分の趣味か生きがいなのかもしれません。
今後は、これをお読みいただいている皆様とともに、京大研究室OBや関連研究者の力を借りながら、未着手の問題への挑戦、これまでの研究成果の実用問題への応用と、技術継承を進めていきたいと考えています。
牛島 省・略歴など
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2024年3月に京都大学を定年退職。同好の士と新たな活動を展開します。以下が略歴です。
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神奈川県出身・県立湘南高校(ラグビー部、県大会3位、昭和51年関東大会出場)
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1982年、京都大学工学部 土木工学科卒業
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1984年、京都大学大学院 工学研究科 土木工学専攻修了
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1984年〜2000年、電力中央研究所
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1990年、工学博士(京都大学)
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1990年〜1991年、英国 Berkeley 原子力研究所
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2000年〜2007年、京都大学大学院 工学研究科・助教授
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2007年〜2009年、京都大学大学院 工学研究科・准教授
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2009年〜2024年、京都大学 学術情報メディアセンター・教授
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2009年〜2024年、京都大学大学院 工学研究科 社会基盤工学専攻 計算工学講座・教授
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2010年〜2018年、京都大学 学際融合教育研究推進センター 計算科学ユニット
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2024年〜、京都大学名誉教授、USHIJIMALAB立上げ
ラボの活動
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大学等研究機関・民間企業との共同研究、また学生・若手研究者の研究サポート・技術継承について、ご興味がありましたら下記メールアドレスまでお声がけください。
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プログラミングや、数値計算のノウハウ等を理解していただく実習・講習を、ご希望の場所・スケジュールで行います。京都大学での講義・演習(情報系の実習や流体計算の基礎)をベースとして、ご希望に沿う内容とします。具体例は、こちら(Seminar) をご覧下さい。メールでのお問い合わせもお待ちしております。
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これまでに開発した計算力学手法を応用して、実際の問題の解決を試みます。実現象は複雑で、手強い相手ですが、そこから新しい発見や学びを得るチャンスもあります。一例として以下のようなものがあり、積極的にチャレンジしたいと考えています。
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護岸・消波構造物など、3次元複雑形状構造物周辺の自由水面流れと流体力の計算
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氾濫流、津波流れなど、水工系の自由水面流れの計算(2次元および3次元)
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熱輸送を伴う気体・液体の流れ、熱伝導性固体と流れの熱輸送を伴う連成計算
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接触を伴う複数の複雑形状・移動物体を含む3次元流体計算
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より複雑な計算(水・氷など相変化、吸水性樹脂粒子を含む流れなど)
お問い合わせ
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下記メールアドレス(牛島 省)まで、お問い合わせください。
ushijima.kyoto*gmail.com
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に変更して送信ください。折り返しメールにて対応いたします。